lsコマンド概要
「ls」コマンドは、Linuxでファイルやディレクトリの一覧を表示するための基本的なコマンドです。
システム内のファイル構造を把握するのに必須で、様々なオプションを利用することで、
ファイルの詳細情報を表示したり、表示順を指定したりできます。
オプション一覧表
オプション | 説明 | 使用例 |
---|---|---|
-a | 隠しファイルも含めて全ファイルを表示 | ls -a |
-l | ファイルの詳細情報(長い形式)を表示 | ls -l |
-h | 人間に読みやすいサイズ単位で表示 | ls -lh |
-R | ディレクトリの中身を再帰的に表示 | ls -R |
-t | 更新時間順にソートして表示 | ls -lt |
-S | サイズ順にソートして表示 | ls -lS |
-r | 逆順で表示 | ls -lr |
-d | ディレクトリ自身のみを表示 | ls -d */ |
--color | ファイルタイプごとに色分けして表示 | ls --color |
オプション別解説と使用例
基本形式:ls
ls
コマンドだけを実行すると、カレントディレクトリ内のファイルやディレクトリの一覧が表示されます。
ディレクトリに移動せず、パスを指定することで他のディレクトリも確認できます。
例:
ls
-a
オプション(隠しファイルも表示)
「-a」を指定すると、.
で始まる隠しファイルも含めてすべてのファイルが表示されます。
Linuxでは、設定ファイルなどを隠しファイルとして管理することが多いため、
ファイル構成を完全に把握するのに便利です。
使用例:
ls -a
表示結果例:
. .. .hidden_file file1 file2
-l
オプション(詳細表示)
「-l」を使用すると、ファイルのパーミッション、オーナー、サイズ、最終更新日時などの詳細情報が表示されます。
ファイルの管理や確認の際に重宝します。
使用例:
ls -l
表示結果例:
-rw-r--r-- 1 user group 4096 Oct 30 10:00 file1
drwxr-xr-x 2 user group 4096 Oct 29 15:20 directory1
-h
オプション(人間にわかりやすいサイズ表示)
「-h」は「-l」と組み合わせることが多く、ファイルサイズをMBやGBなどの単位で表示してくれます。
大きなファイルを見分けやすくするために便利です。
使用例:
ls -lh
表示結果例:
-rw-r--r-- 1 user group 4.0K Oct 30 10:00 file1
drwxr-xr-x 2 user group 8.2M Oct 29 15:20 directory1
-R
オプション(再帰的表示)
「-R」を使うと、指定ディレクトリ内のすべてのサブディレクトリも再帰的に表示します。
複数の階層にわたってファイル構成を確認したい場合に有用です。
使用例:
ls -R
表示結果例:
directory1:
file1
file2
directory1/subdir1:
file3
-t
オプション(更新時間順に表示)
「-t」を指定すると、ファイルが更新された時間順に一覧が表示されます。
最新のファイルを簡単に確認したい場合に便利です。
使用例:
ls -lt
-S
オプション(サイズ順に表示)
「-S」を指定することで、ファイルのサイズが大きい順に並べて表示します。
ストレージ容量の調査や、不要な大きなファイルを見つける際に役立ちます。
使用例:
ls -lS
-r
オプション(逆順表示)
「-r」を組み合わせると、ファイルを逆順で表示します。
例えば、「-lt」オプションと組み合わせて「最も古いファイルから順に表示する」など、応用が可能です。
使用例:
ls -lr
-d
オプション(ディレクトリ自身のみ表示)
「-d」を使うと、指定したディレクトリの中身ではなく、そのディレクトリ自身を表示します。
使用例:
ls -d */
--color
オプション(ファイルタイプで色分け)
--color
オプションを使うと、ファイルやディレクトリをタイプ別に色分けして表示します。
デフォルトで色分けがされていることもありますが、明示的に指定可能です。
使用例:
ls --color